厳かな挙式、そして笑顔に包まれた披露宴は、新郎様の結びの挨拶で無事に終わりました。ゲストの方をお見送りする為に先に退席した新郎新婦様。ホッとした二人の表情を撮影するためにいつもの様に声を掛けてシャッターを切っていると、新郎様が急に涙を流されました。一瞬何があったのか周りにいる人間は分からず、新婦様が「頑張って来たもんね・・・」その言葉に、ハッとさせられた出来事でした。
ブライダルの仕事に携わる人間にとって、結婚式は何十回、何百回と経験して行く「仕事」です。それはカメラマンも同じです。でも結婚式を挙げられるお二人にとっては、人生でたった一度きりの大きなイベント。そして決して誰の結婚式とも同じ物ではない、たった一度しかない今日という一日です。家族や仕事、お互いの環境の違いを乗り越え、その日の為にお二人は、一生懸命頑張って来たんですよね。
結婚式を迎えられるお二人の気持ちを分かってる気で、今日まで仕事をして来ました。自分は、そんなお二人の気持ちに応えられる撮影が出来たのか? 自分のカメラマンとして経験や技術では及ばない気がしました。今日の日を共にする人間として、目の前に居る新郎新婦様のために、精一杯頑張れたかどうか、新郎様の涙に応えられたかどうかは、そこにあるのだと思いました。
新郎様の涙に感謝です。
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